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草木で染めた和紙で、春を描こう

Color Workshop by Mayuko Shimizu (1) | 2006/03/25 | 
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染織家・清水繭子による、草木染めのワークショップ。NPO法人芸術家と子どもたちの主催。校庭の桜の木や、玉ねぎの皮、お茶の葉といった身近にある材料で、和紙を染め、子どもたちと一緒に「ちぎり絵」をつくりました。

以下、ワークショップのレポートです。

→スライドショーでもご覧いただけます。

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3月25日、にしすがも創造舎に集合。参加者は、10数名の子どもたち
と、数名の大人たち。中には60才すぎの方も。元家庭科室のたくさん
のガス台を使って、まずは和紙を染める準備。

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染料は、5種類。玉ねぎの皮、蓬、桜の枝、どんぐりと、参加者に持
ち寄ってもらった紅茶。さて、どんな色に染まるのでしょうか?

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蓬と玉ねぎと紅茶を、鍋に入れて染料を作る。写真は、蓬を煮出して
いるところ。みるみるお湯に緑色が染み出す。ちなみに、どんぐりと
桜は、染液を煮出すのに時間がかかるため、事前に仕込み済み。

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染液をボールにとって、どんな色になったか見くらべてみる。試しに
匂いを嗅いでみると・・・「くさっ!」。子どもには嗅ぎ慣れない匂
いだった模様。桜や蓬は、ごくごく微かな漢方薬のような香りがしま
すが、大人的には臭くはないです。:)

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いよいよ、和紙を染液に浸して染める。まずは、おとながやるのを見
守ってもらう。

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染液は、あとで比べられるように、ちょっとずつグラスにとっておく。
玉ねぎの皮と、その染液。

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蓬の薄い緑色に染まった和紙。

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一度染めたあとに、媒染という、色を定着させる行程。何で媒染する
かによって色が最終的な色も変わってくるが、玉ねぎ、桜、紅茶は、
媒染液を2種類用意。写真は、紅茶を、鉄とアルミで媒染していると
ころ。

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媒染後、もう一度染液にもどして、二回目の染色。写真は、玉ねぎ。
鮮やかな黄色に染まる。

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どんぐりは、上品なグレー。家庭科室ということもあり、料理して
いる気分も。少し、美味しそう。

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5種類の染液。左から、紅茶、桜、どんぐり、蓬、玉ねぎ。

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2階のカフェスペースに移動。染め上がった和紙を乾かすために、
日の当たる窓に貼っていく。

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だんだん、窓いっぱいになっていく和紙。陽に透かしてみると、その
色の違いがよくわかる。

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乾かしているあいだに、お昼休憩。

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お昼休み中に乾ききらなかったものを、ベランダに干す。

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できあがった和紙たち。元の染料や染液と一緒に並べてみる。

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午後は、午前中に染めた和紙で切り絵をつくるのだが、その前に、
もう一度じっくり紙を眺めてみる。桜で染めた絹糸や、桜の花びら
と見比べながら。

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玉ねぎの皮と、それから染めた媒染違いの2種の和紙。どことなく、
相通じる物があるような。

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桜で染めた和紙のちぎって、桜の枝に置いてみる。

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さて、いよいよちぎり絵づくり。丁寧に染めた和紙も、勢いよくち
ぎりまくる子どもたち。

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一見地味に見える草木染めの和紙も、こうしていろいろな色をあわせ
てみると、それぞれに表情がある。

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やや厚手の台紙に、好きないろをちぎっては貼っていく。テーマは、
いちおう「春」。

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いきなり大胆に貼っていく子もいれば、慎重派の子も。

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もくもくと、ちぎっては貼り、ちぎっては貼り。静かな熱気。長時
間のワークショップで飽きちゃうのではと心配もしてたが、すごい
集中力。ちなみに、おとなも相当本気モード。

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熱中すること、約1時間。個性的な絵がつぎつぎとできてくる。

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最後は、みんなのつくったちぎり絵を見せ合って、解散。