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小さい地域活動たちの紹介

Small Activities in Shiba | 2008〜 | 
| design | group process | works | 芝の家 |

「芝の家」からはじまった小さい地域活動について。

いろいろな関係性に開かれた「芝の家」では、日々の出会いから多様な主体間のつながりが生まれ、それまで地域になかった新たなグループによる活動がはじまっています。こうした活動は、ひとつひとつは3名から10名程度と非常に小さく、地域課題をすべて解決するほど大きい活動とはいえません。しかし、これらは、行政からの要請でもなく、また私的利益の追求でもないという点で公私の中間にある「公益的」な活動で、旧来の地縁組織内の活動ではありませんが、そうした地縁組織や近隣の施設や団体ともゆるやかな連携を保ちながら発展しています。つまり、地域に根ざしながらも地域外の参加者の関心や知識を活かすことで新しい動きを生み出し、小さい活動だからこそこれまでになかった柔軟なネットワークを地域のなかに生み出しています。

ひとつひとつの活動は、誰でもどんなまちでもすぐに始められそうですが、こうした活動が数多く生まれ、発展していくまちこそ、豊かな地域力にあふれたまちなのではないでしょうか。という、「芝の家」発の新しい地域づくりであり、地域につながりが生まれていくひとつの見えやすい筋道として、ここでいくつかの活動を紹介したいと思います。

◎「コミュニティ菜園プロジェクト」

「コミュニティ菜園プロジェクト」は、近隣の子どもからお年寄りまで、一緒に花や野菜の鉢植えを育て、軒先にそれを設置していくという活動である 。2009年夏、植物が好きな学生と地域住民が出会い、2010年度から本格的な取り組みが始まった。現在では、学生と地域住民が混在した20名以上のメンバーが集まり、鉢植えを設置する「里親」も20軒近くを数えるようになっている。植物の世話を通じて様々な年齢・所属の人々の交流機会になり、街路の環境緑化にもつながっている。
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◎「縁をつなげるすこやかプロジェクト『えんす~ぷ』」

「えんす〜ぷ」は、「地域の健康づくり」をテーマに、若い医師や栄養士、医学生や薬学生たちによって進められる活動。これまで「ハーブ喫茶」(医学生や薬学生が、健康状態を聞いておすすめのハーブティーを「処方」する)や、子どもを対象にした生命や身体をテーマにしたワークショップなどを開催しているほか、近隣のデイケアセンターへのハーブ喫茶の「出前」や、幼稚園でのワークショップなど、福祉施設や教育機関との連携も行われている。2009年12月頃から医学生や薬学生が集まりはじめ、近隣福祉施設のケアマネージャー、幼稚園教諭、社会保障を専門とする高校教諭など専門性を持つ人とのつながりが広がった。現在は活動休止中。
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◎「Connecting Neighborhood Project(つながるご近所プロジェクト)」

ドイツからリサーチのために来日したヤン・リンデンベルクによるプロジェクト。高齢化に向かう社会において、近所付き合いを支援するソーシャルメディアの新しい形を、住民参加型ワークショップを通じて探る。2010年10月から、週一回芝の家でワークショップを行い、コミュニティマッピングなどの調査を経て、「持ちつ持たれつお互いさま掲示板」、「ご近所新聞」など実験的なソーシャルメディアづくりを実施している。ワークショップには学生や地域のシニア層が参加。
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◎「芝でこそ:芝で子育てしたくなるまちづくりプロジェクト」

2010年11月、開始。子育てのしやすいまちをつくるために、親だけではなく地域に関わる多様な人が子どもとの活動に関心を持ち、参加できる仕組みづくりを目指すプロジェクト。「しばこうえんあそび隊」、「絵本のよみかたりと手しごとの時間」などの遊び場づくりを継続的に行っている。活動には近隣会社員や子育て中のお母さんらが加わり、近隣の託児施設の職員なども参加し、見学会や勉強会なども実施している。
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このほかにも多くの小さい地域活動がはじまっています。ここでも、少しずつ紹介できればと思っています。