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みんなの東京湾マップ:Cruising Workshop

Canal Cruising Workshop in Tokyo University of Marine Science and Technology | 2006/03/22 | 
| BOAT PEOPLE Association | group process | works | workshop |

運河に船を出して、水辺の地図をつくるワークショップ。水辺で活動する人たち同士のネットワーク基盤をつくりたいという、国土交通省関東地方整備局の仕事。会場は、東京海洋大・庄司教授のご好意で、同大学のセミナールームとポンツーンを使わせていただきました。参加者は、約40名。船の定員ぎりぎりの人数。

午前中、セミナールームに集合後、グループ分けと簡単なインストラクションを済ませ、出航。さわやかに晴れ渡り、参加者の顔も自然にほころぶ。

まずは隅田川から、大横川へ。大横川は、両岸から桜の枝がせり出す花見の名所。来週の桜まつりに向けてライトアップの準備が進んでいた。

昼まえに手漕ぎボートに乗り換え、屋形船の富士見さんのご好意で、釣船橋付近に上陸。各グループめいめいで散策と食事。なかには門前仲町まで足を延ばす人も。

午後には大横川をさらに遡り、平久川に戻ってくるルートにチャレンジ。船で通れるかどうかわからないところでもあるので、ちょっとした探検気分。結局、最後のところで、江東区で最も低いといわれる茂森橋(なんと桁下2.6mしかない)がくぐれず、残念ながら引き返すことに。

大学に戻ったあとは、それぞれが見つけてきたものをカードに書き込み、地図に集める。

下は、記事のロケーションを示す矢印まみれになった地図。越中島を中心に、合計約160件の記事が集まった。

船で回って見つけてきたことを振り返る作業には、まるで別の世界を空想しているような、そんな浮遊感があります。同じ作業を、たとえば周辺を歩き回ってから行うよりも、格段にウキウキ感が高い。

地図の上でみる陸地と水面は単なる色分けに過ぎないけれども、身体が感じる「水の上」は、おそらく「陸の上」とは違う、もうひとつの世界なのだろう。形式は単純ですが、水上と陸上の往来で生まれるちょっとした異世界の感覚が、みんなで集めてきた「情報」に小さな彩りを添えるワークショップでした。