「目」ディア・リテラシー入門

by SAKAKURA kyosuke | 2010/ 05/ 1 | Posted in notes,[notes]education,ワークショップ | 

昨年、佐藤元状先生、ヴィデオアーティストの小泉明郎さんとともにつくった公開講座「メディア・リテラシー入門」の経験をもとに、小さな本を出版しました。

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佐藤元状+坂倉杏介編
「メディア・リテラシー入門 視覚表現のためのレッスン」
慶應義塾大学出版会 →amazon.com

ヴィデオ・アート、マンガと映画、映画と小説といった切り口から映像表現の「読み方」を考えるとともに、この講座で坂倉が開発した「1時間でつくる即興映画」という世界で一番簡単な(?)映像表現ワークショップを紹介しています。マスメディアやインターネットコミュニケーションといったメディアリテラシー全般の問題を体系的に知るというより、その基本になる「視覚表現の読み方」について、わかりやすく学べる本です。ということで、「目」ディア・リテラシー入門(笑)。表紙も「目」がギョロっとしています。

アート関係者にとっては、気鋭の作家・小泉明郎さんと有加さんによる「ヴィデオ・アートの『読み方』『つくり方』」は必読です。(編集者に、そこを押したほうが売れるのでは?と提案したのですが、残念ながら却下されてしまいました)「ヴィデオ・アートって何?」という素朴な疑問にこたえてくれるような本はなかなかありませんし、明郎さんが行ったワークショップについてのご自身による解説も貴重です。

またこの延長で、今年度・日吉で開講されている講座「アカデミックスキルズⅢ、Ⅳ」では、映像表現の批評と創作をテーマに授業をつくっています。

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2回目の授業が終わったところですが、初回は「1時間でつくる即興映画」を、二回目の授業では初回のグループワークを振り返って、相互のグループ内での働きをフィードバックをしました。上の写真は、そのフィードバックにカメラとマイクを持ち込んで、「見る/見られる」関係、「撮る/撮られる」関係の面白さや怖さを味わってもらっているところです。映像制作の指導には、藤原敏史監督を迎え、本格的な技術指導も。

クラスが今後どのように育っていくのか、とても楽しみです。