へんてつとへんてこ

by SAKAKURA kyosuke | 2010/ 02/ 16 | Posted in art,notes,[notes] 三田の家,ワークショップ | 

今年は、演劇家・柏木陽さんを迎えて「演劇」づくりに励んでいる(?)「うたの住む家」の、作品(?)発表会が、今週の日曜日(2月21日)に行われます。たぶん、へんてこな感じになると思いますので、みなさん是非遊びに来てください。発表がどんな具合になるのか、開催まで1週間を切っても全くわからないようですが、少なくともウエボ監督によるワークショップ中の映像と、柏木さんによる楽しいトークは、ふんだんに味わってもらえるようです。場所は、神谷町・光明寺。素敵なお寺です。

「うたの住む家」の素晴らしいは、なんの「へんてつ」もないが、なかなか「へんてこ」なところだと思う。作品を観て「何の変哲も無い」といえば、ほとんど非難してるようなものだし、「へんてこな作品」も、あまり褒め言葉とはいえない。一般に「へんてつ」は、良い意味の特殊性で、「へんてこ」は、規格からはみだす複数性といってよいと思う。他にない特別な質や内容を持ち、かつ「何でもアリ」には流れないのがアートで、どんなプロジェクトも無意識にそれを前提している。

「うたの住む家」というプロジェクトには、そのへんがユルいというか、きちっと整いすぎない心地良さがある。もちろん、考えずにそうなっているのではなく、考えて考えて考えた結果そうなっているところがとても素敵だと思う。アートっぽくも福祉っぽくもしたくないと考えて、でもだんだんごちゃごちゃになってきて、やっぱり良い作品にしたくなってきては悩み、でも一人ひとりを活かしたくなってきてはまた悩み、すぱっと割り切れない葛藤を抱えながら、そのままずっと続いている。

第二部のシンポジウムでは、そういう「いろんな人たちとのアート」の現場で直面するアーティストのいろいろな想いについて議論することになるかもしれませんが、もしかしたらそうはならないかもしれません。でも、きっと面白い場にはなると思います。

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うたの住む家 〜作品発表とシンポジウム〜
日時:2010年2月21日(日) 開場16:30 開演17:00
会場:光明寺(東京都港区虎ノ門3-25-1)

東京メトロ日比谷線神谷町駅を降りて、地上の神谷町交差点から愛宕方面に30メートルほど進んだ右手の建物です。

内容:
Ⅰ.作品発表
 出演:うたの住む家ワークショップ参加者
 ディレクション:柏木陽(演劇家/演劇百貨店)
 ワークショップ講師:柏木陽、即興からめーる団

Ⅱ.シンポジウム「共同創作と場のあり方〜うたの住む家の事例を中心に〜」
 パネリスト:
  柏木陽(演劇家/演劇百貨店)
  吉野さつき(ワークショップコーディネーター)
  赤羽美希(音楽家)
  正木恵子(打楽器奏者)
 司会:
  坂倉杏介(慶應義塾大学特別研究講師)

料金:前売1000円、当日1500円、子ども(中学生以下)500円
ご予約、お問い合わせ:うたの住む家実行委員会

お名前、人数、連絡先を下記の電話/fax/メールのいずれかでお知らせください。
tel. 080-2055-1533 / fax. 03-6322-5999 / E-mail. utanoie(at)hotmail.co.jp

主催:即興からめーる団
共催:「うたの住む家」実行委員会