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システム×デザイン思考ワークショップ

System Design Workshop | 2012〜 | 
| design | works | workshop |

ブレインストーミングやKJ法などオーソドックスなアイデア生成手法から、慶應義塾大学大学院システムデザインマネジメント研究科(SDM)の先生方と開発したシステム×デザイン思考のワークショップまで、参加者や課題にあわせたプログラムを行っています。

地域コミュニティの現場は、実は非常に複雑な「システム」です。地域コミュニティというと「ふつうのおっちゃんやおばちゃん」が取り組んでいる活動が多そうなので、その課題も一見単純に見えるかもしれませんが、個人から行政まで多種多様な主体が、しかも金銭だけではない様々な想いを持って関わりあっていますから、課題を見つけ解決していくのは簡単ではありません。複雑な現象を分析するにはそれなりの手続きが必要ですし、課題解決の道を探るにはこれまでの常識を超えた新しい思考が必要です。

難解な課題にみえますが、アイデアの出し方や話し合いの仕方にちょっとした工夫をすることで、昨日までは思いつかなかった新しいプランが生まれることも珍しくありません。どうしたら、新しいアイデアの生まれやすい場ができるか。人工衛星やロケットなど大規模で複雑なシステムを設計するためシステムズエンジニアリングの手法を学びつつ、それを地域活動や福祉施設の現場で活用できるような手法の開発を行っています。

◎ブレインストーミングと発想法

新しいソリューションを見つけるための基本となるアイデアの拡散と収束を短時間で体験できるプログラムです。基本的なブレインストーミングの技法によりアイデアを広げたあと、アイデアのまとまりをつくり因果関係を分析することで課題の全体構造を把握していきます。さらに、全体の因果ループのなかからレバレッジポイントを見つけ、その部分にフォーカスしたソリューションを再びブレインストーミングによって探っていきます。漠然と想いを語り合うだけではなく、課題の全体像を共有し、そのなかで「まず何ができるか」を考えることができる手法です。
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◎欲求連鎖分析(WCA)によるワークショップ

欲求連鎖分析(WCA)は、システムをお金とモノのやりとりだけでなく、主体間の欲求のやりとりから分析する手法です。しかも、欲求を利己的/利他的に分けて捉えられる点が特徴です(→詳細はこちらを)。地域コミュニティや非営利組織、福祉施設やボランティア活動の現場では、「人のために何かしたい」という利他的な欲求に基づく行動が多く含まれます。しかし、そうした気持ちをしっかり把握し尊重できるようなシステムをつくっておかないと、結局は誰かの善意に寄りかかったり、がんばっても報われない組織になってしまいます。WCAのワークショップは、現場の方々自身が、自分たちの組織や活動のなかで欲求や気持ちがどう流れているのかを分析することで、課題を発見したり新たな解決策を見つけていくための手法です。
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またこの延長で、地域の居場所のデザインを来場者の成長ストーリーと即興劇を用いながら行う手法も開発中。どのような居場所をつくるかという設計と、実際にその居場所の雰囲気をつくる運営スタッフのあり方を同時に進めるワークショップです。
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◎引き算のフィールドワーク

「日常生活になくてはならないと考えられるモノをひとつ、1週間引き算して暮らしてみる」というフィールドワークです。主に、デザインの授業で行っているプログラムで、当たり前すぎて見えなくなっているものに気づくためのトレーニング。なかなかハードなプログラムですが、たとえば1週間携帯電話を使わずに生活してみると、普段あたりまえに携帯電話を使ってる自分自身を客観的に眺め直すメタレベルの認知が生まれ、日常をちょっと違った視点で捉え直すためのよいきっかけになります。写真は、導入プログラムのブラインドウォーク。
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